閉店

酒を止める前に、よく通っていたBARが、ビル建て替えのために閉店になると聞いて、迷った末に、久しぶりに訪れてみました。

移転先が無事決まったという話を聞いて、良かったなぁと思いました。

もちろん、お酒は飲みません。ノンアルコールなカクテルを2杯頂きました。

かつての僕は、このお店で、カクテルやシングルモルトウイスキーを学びました（他にも何店か行きつけがありましたが）。自分で言うのもなんですが、そこそこ詳しかったと思いますし、格好イイお酒の飲み方に憧れて、実践していました。予算の問題もありましたが、一度に飲むのは３杯くらいで、ベロベロに酔っ払う事を目的に通っていた訳でもありません。

酒を止めて一年近く経って、もう大丈夫だろうと思っていたのですが、閉店が近いためかお店が賑わっていた事もあり、目の前のカウンターで、次々と作られては注がれていくお酒を眺めているうちに、さすがに脳が混乱してきました。もはや飲みたいという気持ちは、ほとんどないのですか、あの頃の自分にはもう戻れないのだなという現実を受け止めるのは、簡単ではないようです。

酔っ払うために飲んでいたアルコールは、明確に間違いだったと理解出来るようになりましたが、味わうためとか、文化を楽しむために飲んでいたアルコールというのも確かにあって、そこは今でも否定は出来ません。ただ、僕はお店では３杯で留めていても、帰宅後にまた追加で飲んでしまったりして、結局飲み過ぎになってしまう事がほとんどで、やはり本当の格好イイ飲み方は出来ていなかったのです。酒量をコントロール出来ないのは、全く飲めないのと同じという基本を忘れないようにしなければいけません。

お一人様BARは、今の僕には、まだ刺激が強すぎたようです。